現在開催中の東京会場の様子を写真で紹介します。
茅葺きコーナーです。本展の目玉である「筑波の茅葺き屋根」と「茅葺きの棟模型」が出迎えます。普段は見上げている屋根を目の前で見ることができるように、今回企画展のために特別に作った屋根模型です。
日本の茅葺き民家の中でも特に洗練された技術を誇る、関東筑波地方。屋根の断面構造が一目でわかります。他ではなかなか見ることのない機会です。
茅葺きに使われる日本各地の茅を展示してます。展示台に横たわっているのは、材料の中でもっとも長い4m近くある琵琶湖のヨシです。
檜皮葺きコーナーです。実物大の屋根模型、葺材の檜皮、道具、映像で構成されています。
曲線が美しい入母屋屋根の実物大模型です。檜皮の重なりが、軒先は厚く、その他の部分は薄くなっている屋根の構造がよく理解できます。
屋根の部分にあわせて異なる形の檜皮が使われます。製作道具とあわせて展示しています。
こけら葺きコーナーです。道具をはじめ、こけら板をつくる作業場と実物大の模型を映像とともに展示しています。
こけら板づくりの作業場。サワラの丸太から、薄い板を割って荷造りする工程を再現しています。こけら板づくりの様子を映像でもご覧になれます。
檜皮葺きとこけら葺きの葺材を留めるのに欠かせない「竹釘」。竹釘の製作道具と材料を展示し、映像でその製作過程をわかりやすく紹介しています。
「世界の屋根」コーナー。草や木で葺かれた世界の屋根を写真パネルで紹介します。
シアタールームです。3作品(茅・檜皮・こけら)を上映しています。屋根をつくる一連の作業を収録した貴重な作品です。全部見ると1時間以上になります。
写真撮影/光齋昇馬