大工道具の紹介

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3Column: 象徴としての斧鉞

古来、人々は、神は山に降りると信じていました。杣人にとって山は神が領有する聖域であり、そこに踏み込むには厳重な物忌みに服す必要がありました。伊勢神宮の遷宮のときに、用材を伐り出す時には、いろいろの神事が行われるなかで、斎斧が最初にうたれるといいます。また諏訪大社の御柱祭りでは、御柱を伐り出すときには朱塗りの神斧が使われるといいます。斧や鉞には魔性を断ち切る意味もこめられます。仏教では鉞斧(えっぷ/おっぷ)とよばれ、菩薩像が手にしているのを見ることができます。修験道では、山伏が山に修行に入る時の法具の一つとされています。

  • *本ページの内容は『竹中大工道具館収蔵品目録第6号-槌・斧・釿・その他の道具篇-』の解説を抜粋したものです。
  • *品名は、主に関西で用いられている道具名称を参考にして当館で用いられている統一名称によっています。地域や研究者によって道具の名称はことなることがあります。