講演会韓国の大木匠-千年の宮殿をつくる-
日時:9月19日(金)18:00〜20:00
場所:竹中工務店東京本店ABホール
講師:申鷹秀
韓国の宮殿建築修理・復元の第一人者・申鷹秀(シン・ウンス)氏による講演会が行われました。
今回の講師、申鷹秀(シン・ウンス)氏です。韓国では堂宮大工のことを大木匠といいます。申大木匠は近年火災で焼失した崇礼門(南大門)修理を率いました。
韓国宮殿建築に使われる赤松の話をはじめ、韓国の文化財修理の現状、設計・施工の苦労話など、実務者ならではのお話を伺うことができました。
宮殿建築・寺院建築など格式が高い建物には、日本と同じく丸柱を使うといいます。丸柱は原木から四角→八角→三十二角にしてどんどん丸く仕上げていきます。写真は丸柱の調達から仕上げまでの過程を説明しているところです。
申棟梁がいう韓国建築の美とは軒先の美しい曲線。その曲線を決める要となる隅木は木の曲がったクセをそのまま生かして使うといいます。「棟梁たるもの、木の性質を見極め、適材適所に使うべし」。日本と同じです。
今回の講演会では棟梁自身が携わった仕事を中心に、豊富な現場写真を見せながら丁寧に説明していただきました。講演会が終った後、質問も多く、関心の高さが伺えました。
「日中韓 棟梁の技と心」展の神戸会場では、東アジア建築にも詳しい東京大学大学院教授の藤井恵介氏の司会のもと、中国の棟梁・李永革氏、韓国の棟梁・申鷹秀氏、そして日本の棟梁・小川三夫氏による講演会を11月29日(土)に開催します。乞うご期待ください。
写真撮影/光齋昇馬
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