実演 韓国の大木匠-千年の宮殿をつくる-
日時:9月20日(土)14:00~15:30
場所:竹中工務店東京本店1F
講師:申鷹秀
普段ほとんど見る機会がない、韓国の棟梁による実演です。
前日の講演会に引き続き、申鷹秀氏が講師です。
まずはエントランスに展示している申棟梁の代表作、救仁寺大祖師殿の実寸大組物模型について解説がありました。韓国建築の組物形式・意匠、模型に使われた樹齢200年を超える赤松についてお話を伺いました。
続いて実演です。用意した丸太を柱に見立てて、上下に墨付けを行います。墨付けは扱う木の性質を見極め適材適所に材木を使う能力、建築の構造を熟知し、すぐさま部材の寸法が把握できる能力が要求されるため、副棟梁から行うことができるといいます。
柱の墨付けに使う道具は下げ振り、墨壺、墨サシ、T字定規です。
柱上部の木口には貫と梁を組むための墨付けを、柱下部はひかりつけを行うための墨線をひきます。
T字定規は日本では使われない定規で、それぞれの現場で、柱の寸法に合わせて、いまでも棟梁が自ら作ります。柱の直径が大きくなれば、T字定規も大きくなります。実演で使ったものも今回の部材に合わせて棟梁が新しく製作したものです。その使い方に見学の皆様も興味深く見ておられました。
なお、同様の実演は神戸会場でも開催を予定しています(11月30日)。詳細はイベントページをご覧下さい。
写真撮影/光齋昇馬
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