会場は、トヨタ産業技術記念館の特別展示室です。

展示室内は左手に中国、奥に韓国、右手に日本と、ゾーンが大きく分かれており、一巡すると三ヶ国を比較できるようになっています。また、その間にはミニコーナーも設けています。

イントロでは、各国の建築や棟梁の位置付けを紹介するとともに、建築技術の歴史をものがたる文献資料を展示しています。

中国の展示では、紫禁城太和殿の部分模型や、宮殿等の造営の際に作られた紙模型を中心に、型板・丈杆（間棹）や大工道具を紹介しています。

続いて体験コーナー。日本の檜、中国の楠木、韓国の赤松、それぞれの手触りや重さを比べてみてください。また、門尺で寸法の吉凶を測ることもできます。

韓国の展示では原寸大の組物模型を中心に、板図・型板、大工道具や儀式の展示があります。

壁面には棟梁のことばや、写真・映像がちりばめられています。含蓄のあることばを媒介として展示品やグラフィックが緩やかに結びつき、それぞれの棟梁の世界観が浮かび上がるという趣向です。

こちらは道具の比較コーナー。名古屋会場だけの特別企画です。三ヶ国の道具を一目で見比べることができます。

日本の展示では薬師寺東院堂の1/2模型を紹介。壁面には図面や型板のほか、西岡常一棟梁の書いた口伝も展示しています。

三ヶ国の棟梁のつくった模型を一望できる展示室。こうして見比べることができるのも、これが最後です。お見逃しなく。