みどころ

トークイベント「不揃いの木を組む」


日時:2010年12月5日(日)13:30ー15:00
場所:産業技術記念館特別展示室「棟梁展」会場内特設スペース
講師:北村智則(当館技能員)
12月5日に実施した、当館の北村技能員による実演・体験教室「堂宮大工の技」の様子をレポートします。総勢51名のお客様にご参加いただきました。
今回の体験教室では、参加者の皆様に台鉋、ヤリガンナ、丸柱を削る内丸鉋の削りと墨壺を使った墨打ちを体験していただきました。
まずは北村技能員が鉋の歴史やそれぞれの道具の使い方を解説・実演しました。

現在、木材の表面を仕上げるためには台鉋が使われます。仕上げの鉋をかけた後の木材は本当につるつるになります。参加者の皆さんはそのなめらかな手触りに大変驚かれていました。
北村技能員の解説と実演のあと、参加者の皆さんにも堂宮大工の技を体験していただきました。

堂宮大工の特徴でもある丸柱削りに挑戦。丸柱を加工するためには、まず木を八角形に削り、そのあと16角形、32角形、64角形と徐々に丸に近づけていきます。そして最後は「内丸鉋」という台が凹型になった鉋で仕上げます。

参加者の方が挑戦されているのはヤリガンナです。ヤリガンナは古代の建築の仕上げに使われていた道具です。ヤリガンナで木材を削ると、さざ波だったような痕が残るのが特徴です。法隆寺など古いお寺のお堂内の柱などにはこのヤリガンナで削った痕が残っています。古いお寺にお参りするときは、古代の匠達が残した、ヤリガンナの痕を探してみてはいかがでしょうか。

今回の体験教室の会場があまり広くないため、参加者の皆様にはご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。

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