みどころ

トークイベント「不揃いの木を組む」


日時:2010年11月28日(日)14:00ー16:00
場所:産業技術記念館大ホール
講師:小川三夫(鵤工舎前舎主)
11月28日に、小川三夫棟梁によるトークイベント「不揃いの木を組む」が開催されました。
今回の会場は、産業技術記念館の大ホール。
定員は300名でしたが、多数の方がご来場されることを見込んで、準備できるだけの椅子をご用意いたしました。最終来場者数は368名。なんとか立ち見のお客様が出ないですみました。

小川棟梁が設立された鵤工舎では、新入りの弟子の仕事はご飯作りと掃除です。「ご飯作りでは、その子の仕事の段取りのよさや人に対する思いやりがわかる。そして掃除では、その子の仕事に対する思いがわかる。この二つをみていればその子がそのうちにどういう道を歩むか分かる」「大工は走りながら考えるので、掃除をさせるのが一番」とのこと。弟子の育成から堂宮建築の木組みまで小川棟梁の経験をもとにお話しいただきました。

トーク後の質疑応答では、将来の夢は大工という小学3年生の男の子が、「1本の木を鉋で削るのは何回くらいですか?」と質問し、小川棟梁は、「大工さんがこれでいい、と納得するまで削ります。そういうもんだ。」と答えていました。また「西岡常一棟梁との一番の思い出は?」との質問に、「西岡棟梁は法隆寺に鬼がいると言われるほど怖い人だとよく言われますが、怖い人にくっついていると怖いと思わない。西岡棟梁が亡くなられた時に、棟梁は“自分に厳しく生きた人”のつきつめた優しさを持った人だと思った」とお話しされ、会を締めくくられました。

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