フォトレポート

フォトレポート 「技と心」講演会 「数寄の匠 技を語る」


日時 10月21日(日)14:00〜16:30
場所 ラッセホール大会場
司会 中村 昌生 氏(京都工芸繊維大学名誉教授)
語り手 齋藤 光義 氏(安井杢工務店・数寄屋大工)
佐藤 嘉一郎 氏(佐藤左官工業所・左官職人)
中川 典子 氏(千本銘木商会・銘木師)


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今年の「技と心」講演会は「数寄屋大工」展開催を記念し、中村昌生先生を司会に、数寄屋建築の本場・京都の大工、左官、銘木師の第一人者をお迎えし、数寄屋の美意識と技について語っていただくものです。当日はラッセホール大会場に400名近い方々にお集まりいただきました。数寄屋に対する関心の高さがうかがえます。

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長年にわたり数寄屋の研究・設計を手がける中村先生の概論からはじまりました。茶室起し絵図や寸法の大切さなど、「数寄屋大工」展の展示品もご紹介いただきながら、数寄屋の歴史や特徴をわかりやすくお話しいただきました。

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次いで、数寄屋の職人の方々との対談がスタートです。まず安井杢工務店の数寄屋大工棟梁である齋藤光義氏から、ご自身の職人としての歩みをお話しいただきました。中村先生が設計し、齋藤氏が施工した茶室の部材寸法についてなど、現場さながらの緊張感ある対談が展開しました。

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左官職人の佐藤嘉一郎氏は御歳92歳。長年にわたるご自身の経験から、左官の技の特色が惜しみなく披露されました。左官仕事にとどまらず、数寄屋や建築全般を見据えた卓見に、語りの合間ごと、会場のお客様からは拍手が沸きあがるほどでした。

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丸太や天井といった数寄屋の材料については、千本銘木商会の中川典子氏にお話しいただきました。北山杉の特徴や数寄屋で使われる丸太の種類、銘木師の仕事など、わかりやすくご解説いただきました。

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対談形式で進められた今回の講演会では、中村先生から職人の方々に数寄屋をめぐる鋭い問いかけが投げかけられます。お互いの仕事を尊重しながらも、それぞれの仕事で最善を尽くすその緊張感ただよう語り合いに、数寄屋をつくることの難しさ、大切さを感じることができました。

「数寄屋大工」展の名古屋会場では、「尾張の茶と数寄屋普請」と題した中村昌生先生の講演会を12月9日(日)に行います。乞うご期待ください。

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