日時 | 11月3日(土・祝)10:00~11:30、13:30~15:00 |
場所 | ひょうご共済会館 |
講師 | 日向 進 氏(京都美術工芸大学教授) |
参加人数 | 午前37名、午後46名 |
数寄屋大工展の記念セミナー「茶室に学ぶ」をひょうご共済会館にて開催しました。
定員を大幅に上回る応募があったため、午前と午後2回に分けての開催となりました。
講師の日向進先生。京都工芸繊維大学を経て、現在は京都美術工芸大学にて日本建築史の教鞭を執られています。
室町時代、茶の湯の発達とともに展開をみせた茶の湯空間の変遷について(茶座敷から茶室へ)、絵画・文献史料と遺構事例を中心に、丁寧にご解説いただきました。
また、閉鎖的・求道的な空間を好んだ千利休と、窓の多い開放的な茶室を好んだ古田織部、窓の意匠にみる二人の好みの違いについてのお話には、「もっと知りたい」とお客様から反響がありました。
最後は「異風になく、けっこう(結構)になく、さすがてぎわ(手際)よく、目に立たぬ様よし」という利休の言葉で締めくくられました。目に立たないように造形された空間において人は心から優しく平和な気持ちになれる、という数寄屋の本質は、現代の建築や都市を考える上でも参考にしたいところです。
講師の日向先生と、遠方からお越しいただいたお客様、どうもありがとうございました。