展覧会概要 |
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千代鶴是秀 (ちよづるこれひで) | 本名、加藤廣。明治7年に生まれる。父は米沢藩上杉家に仕えた刀匠・二代目長運斎綱俊。明治9年の廃刀令により刀鍛冶から道具鍛冶へ転向した叔父の石堂寿永に11歳で入門。先人の技を丹念に研究し、名門刀匠家ゆえの文化的素養があいまって、数々の傑作をうみだす。昭和32年、84歳で死去。 撮影:藤原正 | ||||||||||||
展示内容 | 大工道具を芸術の域へ昇華させた名工・千代鶴是秀。「まあよくも鉄と暮らした七十年」と晩年に詠んだ、鍛冶一筋の生涯はいかなるものであったのでしょう。本展では、史上初公開となる千代鶴是秀の最高傑作、突ノミ「天爵」をはじめ、全国の道具所蔵者から集められた最高峰の作品約60点を一堂に展示します。修業時代から、後継である長男・太郎の失踪など苦難の時期を経て、戦後に開花する是秀の生涯を、各時代を代表する作品や詠んだ詩歌などゆかりの資料とともに辿ります。さらに、是秀が天才的鍛冶と敬愛した国弘と義廣、師である刀匠・石堂寿永、人気を二分したライバル・石堂秀一、長男・太郎や後を継ぐ鍛冶たちの作品も紹介し、是秀の作風を重層的に解説。彫刻家・朝倉文夫の道具や水上勉『櫻守』のモデルとして知られる桜博士・笹部新太郎の接木小刀など、多彩な文化人との交流にもスポットをあて、至高の道具をうみだした世界に迫ります。 | ||||||||||||
主な展示品 | 突ノミ「天爵」(土田刃物店蔵) 千代鶴是秀の刻印カンナ(土田刃物店蔵) 千代鶴太郎作カンナ「運寿」(土田刃物店蔵) 台:千代鶴是秀筆「白梅の咲くも春なりちるも春」 切出小刀「一花費尽一生功」 (西宮市笹部桜コレクション・白鹿記念酒造博物館寄託) 切出小刀「香魚か秋魚か」(土田刃物店蔵) 玄能「為 朝倉先生 長運」(朝倉彫塑館蔵)道具撮影:秋山実 ※特別展会場内は写真撮影を禁止とさせていただきます。ご了承ください。 ※他館の関連展覧会のお知らせ 朝倉彫塑館(東京都台東区)では5月27日(水)まで、朝倉文夫が愛用した千代鶴是秀コレクションを特集展示しています。 白鹿記念酒造博物館(西宮市)では桜博士・笹部新太郎のコレクションを紹介する『桜への感謝の想い-頌桜-』を6月1日(月)まで開催しています。 |