展覧会概要

富山県南砺(なんと)市井波は日本を代表する木彫りの町です。町の中心を貫く八日町通りに数多くの木彫刻師たちが工房を連ね、石畳の風情ある町並みに鑿を打つ槌音を響かせています。
「井波彫刻」は宝暦13年(1763)に始まる瑞泉寺(ずいせんじ)再建を起源とし、現在まで260年に及ぶ伝統を引き継ぐ木彫刻師たちは、地元および周辺地域の寺院や神社、お祭の山車(曳山(ひきやま))はもちろん、国内の著名な寺社建築である日光東照宮、京都東本願寺や東京築地本願寺、近年では2018年に復元された名古屋城本丸御殿でもその腕をふるっています。
展覧会では、大胆な深彫りに高度な木彫刻技術が凝縮された寺院彫刻、豪華絢爛な祭り屋台を飾る精緻な曳山彫刻、そして明治期以降に住宅欄間として大きく発展した繊細優美な彫刻欄間などを展示します。また200本以上の鑿と彫刻刀を駆使する制作工程を実際に使われる道具と下絵、映像等でご紹介します。
獅子や龍、さまざまな動植物や名勝の情景が織りなす「物語」を、卓抜した技術で生き生きと描き出す木彫刻の数々は、今もなお各地の建築や人々の暮らしを彩っています。
豪壮かつ優美な「井波彫刻」の粋をぜひご堪能ください。

展覧会名
井波彫刻 物語を彫る
2023年9月30日(土)~12月3日(日)
竹中大工道具館1Fホール
開催時間
9:30〜16:30(入館は16:00まで)
休館
月曜日(祝日の場合は翌日)
入館
大人700円、大高生・65歳以上の方500円、中学生以下無料(常設展観覧料を含む)
竹中大工道具館
井波彫刻協同組合、山田写真製版所
チラシ A4サイズ・PDF形式のチラシがダウンロードできます。(約1MB)
主な展示品
木鼻(井波西別院旧本堂)
今石動川原町歌舞伎山車鏡板(初代岩倉理八作)
八尾町諏訪町曳山見越(十二代田村与八郎作)
彫刻欄間「清梅春蘭」(初代大島五雲作)
彫刻欄間「日本三景」(初代南部白雲作)
彫刻欄間「宮島」(初代川原啓秀作)
製作道具(井波彫刻協同組合蔵)
会場写真
会場映像
関連映像
関連イベント

■講演会「名古屋城の彫り物 ―本丸御殿の彫刻欄間―」
名古屋城の華麗な彫刻欄間。その復元を手掛けた井波彫刻伝統工芸士に彫刻欄間の基礎知識をはじめ、復元の経緯、製作工程や苦労話、見どころなどについてお話を伺います。また彫刻欄間の実演も行います。

2023年9月24日(日) 13:30~15:00(13:00開場)
岩倉綾泉(井波彫刻伝統工芸士)
竹中大工道具館1F多目的ホール4
参加
無料(別途入館料が必要)
100名 ※応募者多数の場合抽選
申込締切
9月2日(土)まで
上洛殿一之間
上洛殿南入側中央欄間西面
彫刻欄間荒彫りの様子

■見学会「井波彫刻師による東本願寺の彫刻ガイドツアー」
※WEB申込のみ。
東本願寺には、明治時代に尾張・京都・井波などから駆け付けた全国屈指の彫刻師の手による見事な彫刻が随所に施されています。なかでも井波の彫刻師は東本願寺再建事業の彫刻主任を務めるなど大活躍します。企画展に合わせて先人の思いを受け継ぐ現代の井波彫刻師が、東本願寺の彫刻の数々をご案内します。今回のガイドツアーには真宗大谷派(東本願寺)の僧侶も同行し、僧侶の視点からのお話もお聞きいただけます。

①2023年10月28日(土) 15:00~17:00(受付開始14:30)
②2023年10月29日(日) 8:45~10:45(受付開始8:15)
③2023年10月29日(日) 15:00~17:00(受付開始14:30)
④2023年10月30日(月) 9:30~11:30(受付開始9:00)
井波彫刻協同組合、真宗大谷派(東本願寺)僧侶
受付場所
東本願寺御影堂門下
参加
1,000円
各回とも先着50名
申込締切
先着順のため、定員になり次第、終了となります。 キャンセルが出た場合、予約専用サイトが再度、申込み可能な状態となります。

関連イベント申込方法

イベントページ、または往復ハガキ(講演会のみ受付)でお申込みください。

■イベントページ
○講演会「名古屋城の彫り物」はこちら
○見学会「井波彫刻師による東本願寺の彫刻ガイドツアー」はこちら

■往復ハガキ(講演会のみ)(ハガキ1枚につき1名様まで)
[往信用裏面]
①イベント名 ②参加者氏名(フリガナ) ③郵便番号・住所 ④電話番号 ⑤年齢
[返信用表面]
宛先に申込者の郵便番号・住所・氏名を記入。
裏面は未記入のこと。
[申 込 先]
〒651-0056神戸市中央区熊内町7-5-1
竹中大工道具館イベント係