大工道具の紹介

[nomi]

のみ

4その他の鑿

1.鐔鑿

つばのみ

穂の元の部分に鐔のような突起部がある(両鐔・片鐔がある)。部材に大きな釘類を打ち込むための穴をあけるのに使用する。穴が適当な深さになるまで叩き込んだ後、鐔を下から叩き上げて抜く。刃先は両刃と片刃がある。

2.打抜

うちぬき

穂先の断面は長方形をしている。刃先の形には、平面に縦横に筋が刻まれたものと、中央部分をV字形に切り込んだものがある。部材に穴を貫通させる時に、向う区鑿などで両側から半分位まで掘った後、打抜で一方から打ち抜く。

3.底さらえ鑿

そこさらえのみ

首が反り、刃先が「く」の字形に折れ曲がった形をしている。柄に冠はない。穴の底の切屑をさらうのに使用する。

4.銛鑿

もりのみ

刃先が鈎状に折れ曲がって、魚をとる銛のような形をしている。穴の切屑をさらって仕上げるのに使用する。

5.鎌鑿

かまのみ

刃先は小刀の刃を両刃にして長刀形にしたような形をしている。鋭角の隅を仕上げたり、直角の隅を正確に仕上げる時などに使用する。

  • *本ページの内容は『竹中大工道具館収蔵品目録第2号-鑿篇-』の解説を抜粋したものです。
  • *品名は、主に関西で用いられている道具名称を参考にして当館で用いられている統一名称によっています。地域や研究者によって道具の名称はことなることがあります。
  • *各資料写真の縮尺は一致していません。